●『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』
こんにちは、こんばんは。
俺はその頃、駆け出し営業マンになったばりの20代前半。
初めての北関東エリア営業担当。
2007年頃だったかなー。
俺はその日、
初めてその人に会うアポ取りをしていた、
確か栃木県宇都宮のお店だった。
土地勘がないうえ、
計算通りにいかなかった諸事情により、
地方あるあるでバスを1本逃し、
営業マンとして、恥ずべき遅刻をしてしまった少し暑くなってきた晩春の頃。
俺は若かった、
だからきっとこの1時間以上の遅刻は怒られて、
相手は商談時間を短縮させて、
不機嫌そうに俺の営業トークをしぶしぶ聞いて、
なんなら契約は取れないのか、と腹をくくって緊張しネガティブになっていた。
人の時間を頂くというのはそういうもんだと思う。
何故そんな緊張したかと問うならば、
時間も守れない初対面のニンゲンから、
モノを買うのかっていう話でもある。
※まぁ、事前に遅れるという電話連絡は済んでいたが。
信用というものは、
感覚的にうっすいパイ生地の積み重ねのミルフィーユのような物だと思っている。
だから付き合いが長くても、
上からフォークで突き刺せば、
すべて崩れる。
まぁとにかく若さ全力の
バス停からダッシュ!!したいのに、
鞄2つ+キャリーケースのサンプルとカタログ類すべての重さが、
俺のダッシュの邪魔をする。
『はぁ、、はぁ、、、
(;゚Д゚)申し訳ありません!!
色々とありまして、時間が押してしまいました!!
大変ご迷惑おかけしました…!!
90℃お辞儀複数回』
そして彼女は言ったのだ。
「大丈夫大丈夫~~!!('ω')ノ
そんな気にしないで☆
それよりさ、こんな時間(夕飯時)だから
何件も回ってお腹も空くんじゃない??
パンでもかじりながら来たらよかったのよ、
遠いところをありがとうね(*^-^*)」
こういうヒトを思いやることと、
キモチの向こう側を読み取って、
年上の器でくるっと包んでくださる方でチキンハートの俺のココロは
かなり救われたのは言うまでもない、
その日から俺はその人と、
その人が作るお店のファンになりました。
…そんな彼女が、本を出した。
本屋さん行こう。
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